目次
2tトラックとは?
2tトラックとは、最大積載量が約2,000kg(2t)前後の中型未満の小型トラックを指します。車両総重量はおおよそ3.5t〜5t未満で、街中でも取り回しがしやすいのが特徴です。平ボディ・アルミバン(箱車)・ダンプなどさまざまなボディ形状があり、積載する荷物や用途に応じて選べます。
2tトラックの寸法(サイズ)
2tトラックはボディの長さや幅によって複数のタイプが存在し、主に標準セミロング、ワイドセミロング、ワイド超ロング、ワイド超超ロングに分類されます。ここでは、最も一般的な平ボディ仕様を基準に、それぞれの寸法と特徴をまとめました。
タイプ | 全長 | 全幅 | 全高 | 荷台寸法 (長さ×幅×高さ) |
主な用途 |
---|---|---|---|---|---|
標準 セミロング |
約5.6m | 約1.9m | 約2.2m | 約3.1m × 約1.7m × 約0.4m | 荷台幅が広く、パレット積みや段ボール輸送などに便利。中距離配送や倉庫間輸送に多く利用されます。 |
ワイド 超ロング |
約6.9m | 約2.1m | 約2.4m | 約4.3m × 約1.9m × 約0.4m | 2tクラスの中で最大サイズ。大量輸送やレンタル資材、展示イベント機材の運搬など積載力重視の用途に使用されます。 |
平ボディタイプは荷台が開放されており、フォークリフトやクレーンを使った積み下ろしにも対応できます。標準セミロングは都市部向き、ワイド超超ロングは業務用大量輸送向きなど、用途に合わせて選ぶことで作業効率を高められます。
ショートタイプ
ショートタイプの2tトラックは、全長約4.7〜5.0mとコンパクトなサイズが特徴です。住宅街や狭い路地でもスムーズに走行でき、都市部の配送や小規模工事現場で多く利用されています。車両総重量が軽いため燃費も良く、ドライバーの運転負担が少ないのが魅力です。小回り性能を重視する企業や、初めてトラックを扱うドライバーにも扱いやすいタイプといえます。
ショートタイプは、箱車(アルミバン)と平ボディの2種類が主流です。用途に応じて選ぶことで、より効率的な配送・運搬が可能になります。
タイプ | 全長 | 全幅 | 全高 | 荷台寸法 (長さ×幅×高さ) |
主な用途 |
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平ボディ | 約4.8m | 約1.7m | 約2.0m | 約3.0m × 約1.6m × 約0.4m | 家具・家電・食品など、天候や衝撃から守る必要がある荷物の配送に最適。引越し業やルート配送で多用。 |
ショートタイプのメリットは、街中での運転がしやすく駐車スペースを取りにくい点です。軽トラックでは容量不足、4tでは大きすぎるという事業者にとってバランスの良い選択肢です。また、車検費用や保険料が比較的抑えられる点もコスト面での魅力といえます。
セミロングタイプ
全長約5.6mで、ショートタイプより荷台寸法が広く、より多くの荷物を積載可能。中距離配送や事業用運搬でよく選ばれるサイズです。
ロングタイプ
ロングタイプの2tトラックは、全長約6.1〜6.4mと2tクラスの中でも大きめのサイズです。荷台長は約4.3m前後あり、長尺物や大量の荷物を一度に運べるのが特徴です。最大積載量2,000kgを確保しながらも中型トラックほどの車両総重量ではないため、取り回しのしやすさと積載効率を両立しています。
主な使用用途は、引越し・家具家電配送・イベント資材運搬・中距離輸送など。車体サイズに余裕があるため、パレット積みやフォークリフト作業もスムーズに行えます。企業間の物流やレンタル機材の運搬にも幅広く活用されており、積載力を求める事業者から高い人気があります。
タイプ | 全長 | 全幅 | 全高 | 荷台寸法 (長さ×幅×高さ) |
主な用途 |
---|---|---|---|---|---|
平ボディ | 約6.2m | 約1.9m | 約2.2m | 約4.3m × 約1.8m × 約0.4m | 家具・家電・イベント用品・通販物流など、防塵・防水を重視する輸送に最適。積載容量が大きく配送効率が高い。 |
ロングタイプのメリットは、積載効率の高さと安定した走行性能にあります。ホイールベースが長く、直進安定性に優れているため高速道路での中距離配送にも適しています。平ボディは屋外資材・建設関係、箱車(アルミバン)は企業間物流・引越し業者など、幅広い業種で活躍しています。
ワイド超ロングタイプ
全長約6.9m、荷台幅が広くパレット積みや資材輸送に向いています。ボディが広い分、箱車寸法にもゆとりがあり、物流業で多く利用されています。
ワイド超超ロングタイプ
全長約7.3m前後で、2tクラスでは最大級。大量輸送やイベント資材運搬など、積載量を重視する用途に適しています。
2tトラックの車両総重量・最大積載量
車両総重量について
車両総重量とは、トラックそのものの重量に加え、積荷や燃料、運転手などをすべて含んだ合計の重さです。2tトラックの車両総重量はおおよそ3,500kg〜4,500kg程度となっています。この範囲内であれば、中型免許が必要なく、準中型免許で運転可能です。車両総重量は運送業において非常に重要な要素で、積載オーバーは法律違反となり罰則が科せられるため、正確な確認が必要です。
最大積載量について
最大積載量とは、トラックに安全に積むことができる荷物の重さのことです。2tトラックの最大積載量はおおよそ2,000kg(2t)です。ただし、これも車両の仕様や改造によって若干変わることがあるので、注意が必要です。運搬する荷物が多いほど積載量が重要になりますが、適切な荷重を守らないとトラックの寿命にも影響します。
2tトラックの運転に必要な免許
2tトラックを運転するためには、どの免許が必要か迷う方も多いでしょう。基本的に、準中型免許を持っていれば2tトラックの運転が可能です。2017年3月に道路交通法が改正され、普通免許だけでは運転できるトラックの重量が制限されるようになりました。準中型免許があれば、車両総重量7.5t未満、最大積載量4.5t未満の車両を運転できるため、2tトラックはその範囲内に収まります。
一方で、中型免許を持っていれば、さらに大きなトラックも運転可能です。しかし、2tトラックの運転には過剰な資格となる場合が多いので、コストパフォーマンスの観点からも準中型免許で十分です。
2tトラックの燃費
2tトラックの燃費は、運転スタイルや荷物の積載量、道路条件によって大きく変わりますが、一般的にリッターあたり7〜10km程度が目安とされています。この数値は、運転技術やトラックの種類、エンジンの状態に影響されるため、特に注意が必要です。
例えば、燃費が悪化する主な原因には、急発進や急ブレーキ、無駄なアイドリングが挙げられます。また、荷物を積む際も、適切な積載を心がけることで、燃費が改善されることがあります。燃費を気にすることは、コストの削減だけでなく、環境への配慮にもつながります。
燃費を改善するコツ
燃費を改善するためのポイントはいくつかあります。まず、定期的なメンテナンスが重要です。エンジンオイルの交換やタイヤの空気圧のチェックを行うことで、燃費が向上する可能性があります。また、積載量が適正であるか確認することも大切です。過剰な積載は燃費を悪化させる要因となります。
さらに、運転時の心がけも重要です。スムーズな加速と減速を心がけ、無駄なアイドリングを避けることで燃費を改善できます。これらのポイントを意識することで、長期的には経済的な負担を軽減できるでしょう。
2tトラックの車検費用
2tトラックの車検費用は、一般的に15~25万円前後が相場とされています。ただし、この金額はトラックの年式や状態、地域によって異なるため、一概には言えません。例えば、新車の場合は比較的費用が低めですが、古くなると部品の交換が必要になり、その分コストがかかります。
車検には、法定点検費用のほか、必要な部品の交換費用や整備代が含まれます。場合によっては、事前に見積もりを取ることで予算を把握しやすくなります。また、車検のタイミングで大規模なメンテナンスを行うことも、長期間にわたって安心して運転するためのポイントです。
2tトラックの種類
2tトラックにはさまざまな種類があり、それぞれに特有の特徴や用途があります。以下に代表的な種類を紹介します。
平ボディ
平ボディは、荷台が平らで側面が開放された最も一般的な2tトラックです。フォークリフトやクレーンを使って積み降ろしがしやすく、長尺物や重量物などさまざまな荷物に対応できます。建設資材や工具、イベント機材などの運搬によく使われており、積み込み作業の効率が高いのが特徴です。荷台寸法は長さ約3.1〜4.3mが標準で、シートで養生すれば雨天時の輸送にも対応できます。
バン
バンタイプの2tトラックは、荷物を雨風や直射日光から守るために箱型の荷室を備えた構造が特徴です。家具や家電、精密機器など、外部環境の影響を受けやすい荷物の運搬に適しています。また、冷凍・冷蔵機能を備えたモデルもあり、食品や医薬品の配送にも対応可能です。荷台寸法は長さ約3.1〜4.3mで、密閉性と安全性に優れているため、ルート配送や引越し業で広く利用されています。
ダンプカー
ダンプカーは、荷台を油圧で傾けて積載物を自動的に下ろすことができるタイプです。土砂や砕石、建設現場の残土などの運搬に適しており、効率的に積み下ろしが行えます。荷台の素材はスチール製が多く、耐久性と耐摩耗性に優れています。2tクラスは中小規模の工事や造園、道路補修などで活躍し、コンパクトながら高い作業性能を発揮します。
クレーン付
クレーン付の2tトラックは、荷台の前方や中央部に小型クレーンを搭載した車両です。人の手では持ち上げにくい重量物を安全かつ効率的に積み降ろしできます。建設現場での資材運搬、電気設備や機械の据え付け作業などに幅広く利用されています。クレーンの可動範囲や吊り上げ能力はモデルによって異なり、作業内容に合わせて最適なタイプを選べます。
冷凍・冷蔵車
冷凍・冷蔵車は、荷室内の温度を一定に保つ装置を備えた2tトラックです。食品や飲料、花、医薬品など、温度管理が必要な荷物の運搬に最適です。外気温の影響を受けにくく、配送中も品質を維持できます。小回りがきくため、市街地の飲食店やスーパーへのルート配送などでも活躍します。用途に応じて冷凍・冷蔵の切り替えが可能なモデルもあり、物流現場で幅広く利用されています。
パワーゲート付き車
パワーゲート付き車は、荷台の後部に昇降装置(リフト)を備えた2tトラックです。重量物や大型家電など、人力では持ち上げにくい荷物の積み降ろしをスムーズに行うことができます。ゲートの耐荷重は数百キロから1トン程度まで対応し、作業者の負担を大幅に軽減します。物流センターや家具配送、イベント機材の運搬など、多くの現場で採用されているタイプです。
ウイング車
ウイング車は、荷台の側面を大きく跳ね上げて開閉できるタイプの2tトラックです。横からフォークリフトで積み降ろしできるため、作業効率が高く、天候に左右されにくいのが特徴です。アルミ製のボディで軽量かつ防水性にも優れており、一般貨物やパレット輸送など幅広い業種で活躍します。短時間で積み替えが必要な現場や、物流倉庫での利用に適した車両です。
2tトラックの人気メーカー・車種
2tトラックには多くの人気メーカーがあります。以下の5つのメーカーの車種について紹介します。
トヨタ ダイナトラック
高い耐久性と操作性、幅広い業務に対応する汎用性が魅力です。
全長 | 荷台寸法 | 積載量 |
---|---|---|
約6.1m | 約4.3×1.9m | 約2,000kg |
日産 アトラス
小回りの良さと低燃費、都市部での配送や軽作業に最適です。
全長 | 荷台寸法 | 積載量 |
---|---|---|
約5.6m | 約3.7×1.8m | 約2,000kg |
いすゞ エルフ
燃費性能と高い信頼性、業界トップクラスの耐久性を誇ります。
全長 | 荷台寸法 | 積載量 |
---|---|---|
約5.9m | 約4.0×1.8m | 約2,000kg |
三菱ふそう キャンター
パワフルなエンジンと先進の安全機能、重い荷物も楽々運べます。
全長 | 荷台寸法 | 積載量 |
---|---|---|
約6.2m | 約4.3×1.9m | 約2,000kg |
日野 デュトロ
快適な乗り心地と高い積載力、多様なシーンで活躍する高機能なトラックです。
全長 | 荷台寸法 | 積載量 |
---|---|---|
約5.8m | 約3.9×1.8m | 約2,000kg |
これらのメーカーから選ぶことで、ビジネスに最適なトラックを見つけることができるでしょう。
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まとめ
2tトラックは、ビジネスや個人の運送業務において非常に便利な存在です。そのサイズや総重量、最大積載量を理解することは、最適なトラック選びに欠かせません。運転に必要な免許や燃費、車検費用についても知識を持つことで、コスト管理や効率的な運用が可能になります。また、各種のトラックの種類や人気メーカーについての情報も活用して、あなたに合ったトラックを見つけましょう。トラック選びが成功すれば、あなたのビジネスも一層スムーズに進むことでしょう。