目次
タンクローリーとは?
タンクローリーとは、液体や気体を貯蔵する「タンク」を車両に搭載し、運搬できるようにした大型トラックの一種です。主にガソリンスタンドや化学工場、食品工場などへの輸送に利用されます。タンクは円筒形の容器で、ステンレス・アルミ合金・鉄・樹脂(FRPなど)といった素材が用途に応じて使い分けられます。金属製は強度と耐久性に優れ、樹脂製は軽量で腐食に強い特長があります。内部構造や仕切りによって複数の液体を同時に運べるタイプも存在します。
タンク車との違い
「タンク車」は鉄道や特殊車両など、液体を運搬するすべての輸送機を指します。一方「タンクローリー」は、自動車(主にトラック)を用いて輸送を行う車両のことです。国土交通省の定義では、タンクローリーは道路運送車両法に基づく特殊用途自動車の一種で、液体・気体を積載する円筒型タンクを備えた構造であることが要件とされています。
また、タンクローリーは陸上での小回り性に優れ、トレーラー型や大型単車型など輸送容量に応じたバリエーションがあります。鉄道輸送の「タンク車」に比べ、配送先へ直接運べるのが強みです*。
タンクローリーの構造について
タンクローリーは安全性・耐久性・清潔性を重視して設計されています。外側と内側の構造にはそれぞれ異なる役割と素材が使用されます。
タンクローリーの外側の構造
外側は主にアルミ・ステンレス・鉄などの金属製円筒タンクで構成され、軽量化と強度、耐食性を両立しています。上部には給油口、下部には排出バルブ、中央には仕切りがあり、液体の揺れを抑える設計です。転倒防止ガードや緊急遮断弁も装備され、安全対策が徹底されています。
タンクローリーの内側の構造
内側は内容物に応じた金属または樹脂(FRP・ポリエチレンなど)で構成されます。ガソリンや薬品用では防爆・耐薬品性コーティング、食品用ではステンレス鏡面仕上げや衛生的な樹脂内壁を採用しています。腐食性液体や水系輸送では、金属よりも軽くメンテナンスが容易な樹脂タンクが選ばれる場合もあります。
タンクローリーの容量やサイズ
タンクローリーの容量は、輸送する液体や車両のサイズによって異なります。一般的な中型車両では3,000〜6,000L程度、大型タンクローリーでは10,000〜20,000Lが標準です。トレーラー型のタンクローリーでは30,000Lを超えることもあり、燃料や化学製品の大量輸送に使用されます。タンク径や全長は道路交通法上の制限を考慮して設計され、重量バランスと安定性を確保しています。
タンクローリーの主な種類
タンクローリーは運搬する液体・ガスの性質によって素材・構造が異なります。代表的なタイプを紹介します。
危険物ローリー
ガソリンや軽油などを運搬するタンクローリーです。高い耐火性と防爆設計が求められます。タンクはアルミ・ステンレス・鉄製が中心です。
非危険物ローリー
水・牛乳・液糖などを輸送するタイプです。内容物の清潔保持が求められるため、ステンレスまたは樹脂製タンクが多く、内面研磨や洗浄設備を備えています。
高圧ガスローリー
液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)を輸送するタンクローリーです。真空二重構造で断熱・耐圧設計が施されており、素材は主に高張力鋼やステンレスが用いられています。
タンクローリーを運転するために必要な資格
タンクローリーは一般の車両よりも高度な技術と知識が必要です。運転には車両区分に応じた免許のほか、取り扱う物質ごとの資格が求められます。
①運転免許証
タンクローリーの運転には、中型免許または大型免許が必要です。最大積載量6.5t以上、車両総重量11t以上の大型タンクローリーを運転するには大型免許の取得が必須です。取得には21歳以上で普通免許保有3年以上などの条件があります。普通免許のみでは小型タンクローリーしか運転できません。
②けん引免許
トレーラー型タンクローリーを運転する場合には、けん引免許が必要です。けん引免許は大型・中型いずれかの免許を取得後、別途講習と試験に合格することで取得できます。車両とタンク部が分離する構造のため、連結・バック操作の技術が重視されます。
③危険物取扱者 乙種第4類
ガソリンや灯油などの危険物を運ぶ場合には、危険物取扱者 乙種第4類の資格が必要です。化学的性質や法令知識を理解し、安全な積み下ろしや緊急時対応ができる人材が求められます。消防法に基づき、燃料輸送ではこの資格を持つ者の立ち会いが義務付けられています。
④毒物劇物取扱者
化学薬品など人体に有害な物質を運ぶタンクローリーの場合、毒物劇物取扱者の資格が必要です。各都道府県が実施する試験に合格すると取得できます。試験内容は毒性・応急処置・法令などで、危険物取扱者とは別資格です。運搬時の漏洩や事故対応に関する高度な知識が求められます。
⑤高圧ガス移動監視者
高圧ガスローリーを運転・監視するには、高圧ガス移動監視者の資格が必要です。高圧ガス保安法に基づき、圧力・温度管理やバルブ操作などの技術を身につける必要があります。資格取得後も定期講習が義務付けられており、安全輸送を維持するための専門性が求められます。
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まとめ
タンクローリーは、液体やガスを安全に大量輸送するために欠かせない特殊車両です。構造や種類、容量を理解することで、用途に応じた選択が可能になります。運転には免許や資格が必要ですが、その分社会インフラを支える重要な役割を担っています。タンクローリーに関する売却や査定は、専門知識を持つ業者への相談がおすすめです。

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2025.11.07
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